奥参りで出羽三山の羽黒山。国宝の五重塔を見て2446段の石段を登って生れ変りの旅。
山形は鶴岡まで来ました。
向ったのは、出羽三山の羽黒山です。
出羽三山って、「羽黒山、月山、湯殿山」の3つの山の総称なんですが、明治時代までは神仏習合の権現を祀る修験道の山でした。その中の1つの羽黒山。
修験道の山としては、現在は「熊野三山、英彦山、出羽三山」が「日本三大修験道」と言われています(諸説あり)。
熊野三山は「熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社」ですね。
すべての古道がめざした熊野信仰の発祥の地である「熊野本宮大社と大斎原」へ。
南紀熊野。熊野権現が降臨したと言われる神倉神社と熊野三山の熊野速玉大社へ。
熊野古道(大門坂)を登って熊野那智⼤社へ。圧巻の青岸渡寺の三重塔と那智滝でした。
山と言っても、標高414mの山なのでそれほど高いわけではないです。羽黒山五重塔で有名だったりして、駅のポスターでもよく見かけました。
では行ってみましょう。山と言っても登山という感じではなく、スニーカーで大丈夫ですが、長く続く石段を登らないといけません。
三山の名前がありますが、月山だけ大きいのは最高峰だからでしょうか。
知らなかったのですが、江戸時代中期には「西の伊勢参り、東の奥参り」で賑わったそうです。
それも、伊勢神宮は「天照大御神」を祀っていて、要は太陽の神様ってことで、それに対して、月の神様「月読命」が祀られる月山を含む出羽三山詣が「太陽と月」というなんとも洒落た感じで「おくのほそ道」に登場して以来の人気だそうです。
なるほど、そうなんですね。伊勢参りは済ませているので、今回月参りですね。
伊勢志摩の旅。夫婦岩から伊勢神宮を参拝してグルメを満喫。横山展望台からは英虞湾の絶景!
それにしても、江戸時代から続く人気観光スポットが今もなお続いているってのはさすが日本です。先日は金刀比羅宮へお参り(金毘羅参り)してきましたし、東国三社(鹿島神宮・香取神宮・息栖神社)もそうですしね。
日本一の高灯籠を見て、785段の石段を登って江戸時代から人気の金毘羅参りへ。
随神門。ここから先が出羽三山の神域となるそうです。
そして羽黒山の石段が長く続きます。
一旦石段を下るんですが、その先にさっそく神社があって、人も少ないこともあって、神秘感が増してきます。
赤い神橋も雰囲気がとてもよかったです。
そして神橋を渡るとすぐに滝が見えてきます。須賀の滝。
手前は祓川。昔は修験者、参拝者はこの川に下って禊をしていたそうです。
須賀の滝はこう見えて人工滝だそう。とはいえ、「江戸時代に月山より8kmの水路をひいて作ったもの」とあります。
ここから先はずっと石段を登っていきます。
さらに少し歩くと爺杉。樹齢1000年、樹の周囲10mの巨杉です。
そして、そのすぐ隣に五重塔。
羽黒山五重塔。国宝です。
室町時代の建立というとても貴重なものだそうです。
いや、すばらしいです。Wikiによると、931年~938年頃の平将門の創建?なんて書かれてますが詳細は不明だそう。いずれにしても1000年以上という事はかなり貴重かと思います。
今回はこの五重塔が一番の目当てでした。ただ雨がどしゃ降りになってきたので、石段を登って進みます。
雨の中の五重塔。
途中でくっついてる不思議な杉。
石段は左右にずっと巨木の杉の木が続いてます。
で、調べてみると、2446段あるそうです。
先日の金刀比羅宮の階段は785段でしたので、約3倍ですね。
赤い鳥居が見えてきました。
出羽三山の月山、羽黒山、湯殿山はそれぞれ過去・現在・未来を表すそうで、三山を巡ることで生きながら新しい魂として生まれ変わることができると言われているそうです。
ちなみに私はこの翌日に月山に登りましたが、湯殿山はまだなので、「過去・現在」まででまだ生まれ変わり出来てないのでしょうか。
いえいえ、大丈夫です。この日の羽黒山頂には、羽黒山、月山、湯殿山の三神を合わせて祀る「三神合祭殿」があるので全部お参りしたことになるそうです。便利ですね。
2446段を登ってきて少しの疲れと、達成感にあふれる気持ちですがすがしくお参りです。
ぐるぐると観光していると、突然、大きなほら貝の音が鳴り響いて、何か祈祷でも始まるのか!?と見てみると大人数での観光客?が歩いてきてました。ん?ってみると、横には大きな駐車場があって、観光バスで来れるようです・・・。
そうなんですね・・・。
もちろん、階段を下って戻ります。
とうことで、過去・現在・未来の中の「羽黒山=現在」へ行ってきました。
明日は「月山=過去」へ行きます。
ちなみに、三社巡る場合は羽黒山から始まり、月山、湯殿山の順だそうです。
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