南紀熊野。熊野権現が降臨したと言われる神倉神社と熊野三山の熊野速玉大社へ。
2021/04/05
某日、和歌山へ行ってきました。
前日まで名古屋へ来ていましたが、ここからJR東海の「南紀・熊野古道フリーきっぷ」を使って行きます。これは結構お得なんですよね。
今回は本州最南端の串本まで行く想定なんですが、紀伊半島って結構デカくて、特急じゃないとかなり時間がかかります(普通、快速でのんびりって訳には行きません)。
フリー切符使えば往復の特急とフリー区間は鉄道とバス(指定あり)が乗り放題なんです。3日有効です。
そう。でこの日は、名古屋からそのまま特急で出発します。
前にも書きましたが何度も名古屋に来ているものの、すべて仕事なので観光は初めて。ちょっと緊張です。
交通の要所だけあって、いろんな方面へ行く路線があって面白いですね。
「特急ひだ」。高山までいくのかな?これもいつか乗りたいなぁ。
そして、今回乗る「特急南紀」。カッコいい。南紀1号で熊野市まで行きます。「名古屋 08:05発」で「熊野市 11:14着」なので、ざっと3時間かかるんです。紀伊半島デカいです。
折角なので駅弁は名古屋名物のひつまぶし巻き。安くて美味しくて朝から名古屋を満喫ですよ。
熊野市で降りましたが、それほど観光地がある訳ではないです・・・。なので少し散策してお昼を食べて移動します。ちなみにですが、熊野市はまだ三重県です。中部地方になるのかな。
獅子岩(世界遺産)
向かったのは、獅子岩(ししいわ)、世界遺産です。駅から歩いて10分くらいかな。幹線道路の脇を歩きます。たぶん見えてるあれですね。
向かっている時はよく分かりませんでしたが、反対から見るとこれでした。なるほど。獅子岩ですね。高さ25m、周囲210mだそうです。しかし誰かが削ったような口ですね。獅子が海に向かて吠える形だとか。
なるほど、なるほど。まさに獅子に見えるので時間があれば立ち寄りお勧めです。
花窟神社(はなのいわやじんじゃ、世界遺産)
獅子岩から歩いて5分ちょっと進みます。「花窟神社」があります。ここも世界遺産なんですね。ここは三重県ですが、これは、「三重県、和歌山、奈良にまたがる熊野古道などを含む世界遺産」の構成1つになるそうです。
道路側からちらっとデカいデカイ岩が見えます。これですね。でかすぎて分からず。このデカイ岩は花の窟(はなのいわや)と言われていて、これが花窟神社の御神体なんですね。
やっぱりデカすぎて、カメラには入らないです。それもそのはず、この巨石(花の窟)は45mあるそうなんです。45mってざっと50mプールを縦にしたような岩ですからね。
由緒には古来社殿はなく、って書いてます。この岩を祀ってたんですね。日本書紀に記載のある神社で、なるほど世界遺産に登録されるのもよく分かります。
「花窟神社(花の窟神社)は日本書紀にも記されている日本最古の神社といわれており」ってHPに書かれてます。(奈良の大神神社も日本最古ってなってますけどね)多分この辺の時代だといろんな説があって分からないんだと思います。でも大神神社は山で、花窟神社は岩でこの頃の祀る対象って自然だったんだなってのは同じですね。
熊野三山から離れてはいますが、時間があれば立ち寄りたいところです。
ランチは駅前のお寿司屋さんでマグロを頂きました。ええ、南紀は生マグロの水揚げ高日本一ですから。(正確には和歌山県那智勝浦町の勝浦漁港でココから少し先です)Googleの評価通りまぁ美味しくて、その証拠に地元の人がわんさか入っててお昼過ぎには超満員でした。(多分、地元以外は私一人だったはず)
「南紀・熊野古道フリーきっぷ」のフリー区間は熊野市からなんですね。1回下車しているので特急は自由席になりますが、そもそも特急の本数も少ないので普通に乗ります。向かったのは「新宮」駅。世界遺産の熊野三山の拠点となる駅です。
熊野三山は、「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」の3社なんですが、この日は駅から歩いていける「熊野速玉大社」だけ行きます。翌日に他の2社を回ります。
新宮駅から降りてすぐに見えるこのド派手な門は、「徐福公園」というところです。
まぁ、今回は行ってないです。
で、書いた通り、「熊野速玉大社」に行くんですが、今回はちゃんと調べて行きました。ええ、「熊野速玉大社」だけだともったいなく、向かったのはこんな感じ。
・阿須賀神社(世界遺産)
・新宮城跡、丹鶴城公園
・熊野速玉大社(世界遺産)
・神倉神社(世界遺産)
まぁどれもすばらしかったですが、特に最後の「神倉神社」。ココは必須だと思います。
阿須賀神社(世界遺産)
駅から歩いて10分位です。でも灼熱地獄で、また昨日に続き大変でした。帽子を買ってたのでなんとか我慢できたかな。危険な暑さでした。
創建はなんと、紀元前423年。ええ、2400年前です。熊野の地において熊野権現はまず神倉神社に降臨し、それから61年後に阿須賀神社北側にある石淵谷に勧請されたそう。世界遺産を構成する神社です。
誰もいない静かな神社でしたが、熊野三山だけ見るのではなく、歴史(この時代だともう神話ですかね)を読みながら回るのがお勧めかなと思います。
新宮城跡、丹鶴城公園
続いて向かうのは三山の1つの熊野速玉大社なんですが、歩いていく途中に「丹鶴城公園」があるので立ち寄ります。猛暑なんですが・・・歩いて向かいます。
城跡なので、お城はありませんが、見える景色は素晴らしかったです。見える川は熊野川、そして熊野大橋も。反対には太平洋が見えます。
再現をしたいみたいで、昔の写真なんかを募集してました。立派な石垣はまだきれいに残ってるのでいつか再建できるといいですよね。「一国一城令」の歴史もあって、お城は神社ほど残ってないですからね。
熊野速玉大社(世界遺産)
そして、そして、城跡を後にして、向かうのが、熊野速玉大社。歩いて10分くらいです。あまりの暑さに途中コンビニに避難して水とアイスを頂きます。
熊野の伝説について書く事はないと思いますが、「熊野三山」の1つとしてやはり見るべき神社かなと思います。
神倉神社(世界遺産)
そして最後は神倉神社です。熊野速玉大社から歩いて10分位。
ここが素晴らしかった。熊野三山には数えられてないですが、熊野権現が降臨した場所と言われています。(熊野速玉大社の摂社になります)
で何も知らない私はこの階段をみて、その急勾配にびっくりです。むちゃくちゃ急。足の少しでも悪い人は歩けないと思います。調べると石段は538段あるらしい。まぁ段数はそれとして、急勾配なんです。
これがですねぇ、ずっと続くんです。
で、御燈祭(おとうまつりというのがあるらしく、火をもって一斉にこの石段を登り、降りるそうです。「松明の火が滝のような勢いで下ってゆくあり様は「下り竜」と称されている」とwikiにあるので、どんなにすごいんでしょうか。急な石段を見て、祭りもむちゃくちゃ見てみたいって思います。
調べると祭りの写真とかはすぐに見えると思いますが圧巻の迫力です。
そしてここが、熊野権現が降臨したと言われる場所なんですね。すんごいでかい岩があります。
1日にして4ヶ所の世界遺産を周るむちゃくちゃ贅沢な日でした。神々しい神倉神社でお参りして絶景を堪能して帰ります。
そして岩階段を降りるのが大変。御燈祭ではここを駆け降りるっていうんですから、ちょっと信じがたいです。
熊野三山は超メジャーな世界遺産で行くべきなんでしょうけど、やっぱりこの神倉神社なしでは語れないかなと思いました。ほんとうにここはすごかった。
(おまけ)
鳥居の下の水にカニがいました。そこそこ大きいカニです。
カニ自体はまずらしくなく、私をみるとささっと岩の下に隠れたんですが、なんとそのままもう一回でてきて、どうも私をじっと見てる。ええ、隠れるカニはよく見ても、攻撃的に出てきて睨むカニは珍しい。
熊野の旅は続きます。