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日本最後の秘境!雲ノ平、高天原へ(その2)人生最高の高天原温泉と天空の楽園、雲ノ平。

      2020/12/11

2016年8月31日~9月2日で新穂高温泉から三俣山荘ベースに雲ノ平、高天原へ行った時の記録です。

初日は、経験したことのないくらいの快晴でしたが、夜が寒い・・。8月末ってこともあって、油断してました。シュラフは夏用のまま、Finetrackのポリゴンネスト4×3です。寒いって話は天気予報で聞いていたのですが、フリースをパタゴニアのR1からR2に変えただけで、あとは全部着ればいいかと。

ただ、温度計持っていってなかったですが、体感は確実に気温10度以下、上下ハードシェル着ましたがそれでも寒くて夜中何度も起きてしまいました。う~ん、もう秋ですね・・・。

夜は19時前には寝ているので順調?に3時起床です。テント場の場合、日が暮れるとみなさん寝て、だいたい明るくなる2時間前くらいからゴソゴソ始まりますね。

この日も5時にテントは置いたまま出発です。今日はポイントが2つ!北アルプス最奥にある高天原の温泉に行くことと、最後の秘境と言われる雲ノ平へ行くこと!この2つを1日で行くために昨日は頑張って新穂高温泉から三俣山荘まで頑張りました。

欲張って引いたルートはコースタイムで13時間のロングコースです。う~ん、温泉も雲ノ平も外せないので。でもテントは置いて行くので荷物軽いですしなんとかなるでしょう。日帰りの場合はコースタイムの6割位で歩くので温泉入っても8時間位で戻れるか?なんて軽く考えてました。笑。失敗です。こんなにアップダウンが激しいとは思いも知らず。

朝、三俣山荘前で。日の出は5時過ぎなので朝焼けを見て出発です。左の大天井からきれいに見えます。今日も快晴です。

黒部源流

まずは地図にある黒部源流まで下って、その後、岩苔乗越へ登り返します。

意気揚々と、黒部源流まで下っていきます。

結構な勢いで下っていくんですが、どんどん景観が変わるのが面白いです。三俣蓮華岳に隠れてましたが、すぐに黒部五郎が見えるようになります。

ほどなくして、黒部源流。ここは地図上にそう書いているので、期待するのは水が湧いて出てくる源流だと思うのですが(私も最初そう思ってました)地図の位置にはこんな感じの碑があるだけです。笑。源流見るために、山荘から下ってくる方もいたのですが、たぶん期待と違うと思います。

水源は鷲羽岳みたいで、登山者と話をすると、上の乗越のさらに上に源流があるとかないとか?

左に折れれば雲ノ平なのですが、今日は高天原(たかまがはら)へ行くので右の岩苔乗越の方へ行きます。木道がきれいに取り付けてあるのですが、朝いちばんで濡れているからか、つるっつるでとても歩けません。氷の上みたいです。一歩一歩慎重に進みます。

源流の碑を見た後、源流を見ながら登っていきます!まだお花が残ってますね。

振り返ると三俣蓮華岳。いつもあの山頂部分のみ見ていましたが、源流までくると裾野がきれいに見えます。でかいです。

トリカブト。花の写真はほとんどボケてました。特に朝暗いとほとんどピンとあってくれません。う~ん、やっぱり一眼じゃないとダメです。

三俣蓮華岳の全容です。左にテント張っている三俣山荘が見えます。ここ一旦下って登り返しなので最初からハードです。また最後に下って登るんですけどねぇ。

乗越が近づいてくると、こんどはちょっと地味だった祖父岳(じいだけ)が存在感増してきます。

いや~、最初からハード。乗越まで登り返すと、ガラッと雰囲気変わります。思わずうなりますよこれは。

左にでかすぎる薬師岳。

右は水晶岳。圧巻の迫力です。

そして、昨日歩いてきた双六、丸山、三俣蓮華岳の稜線に下に見えるのが黒部源流。ここも北アルプスの最深部。

この空気感にやられちゃったんですよね。私。ここまで歩いてあった人0人。ほんと静かです。

でここから水晶岳を巻いて、高天原へ行きます。この中腹あたりからずっと登山道になってます。登ってきたんですが、ここでもぐっと下ります。

いつも三俣から見ていた祖父岳ですが、反対からみると険しい。なんか爺さんの強さと優しさでしょうか。いつも感じますが山は二面あります。

下りきる頃にはこの景色です。雲ノ平ではないですが、ほんと最奥。静かです。

しつこいですが、この辺から一眼カメラを持ってこなかったことを痛烈に反省です。なにせあと何度こんな天気の中ここを歩けるかわからないですからねぇ。

水晶岳の名前の由来は昔、水晶石が取れたからって言うことらしいです。別名は黒岳。

ふ~んって考えながら歩いていると、ケルンが!?誰かが置いたんだと思いますが、ナイス!

岩苔乗越から高天原へ伸びる登山道は北アルプスにしては南っぽいというか歩く人が少ないんだと思います。田舎っぽさがあります。そして静か。

水晶池の分岐まできました。ここまでで少しコースタイム稼げたかな?なにせ13時間オーバーのロングコースなので、5時にでてそのままだと18時過ぎ。休憩や温泉、食事なんかを考えるとタイムオーバーです。

そして、奇跡的な出会いが!?

水晶池の分岐で今日初めて人に会います。女性の方でデカいザック背負ってました。挨拶して通り過ぎようとしたんですが、ふっと「水晶池行きました?」と。女性の方は「行きましたよ。めっちゃきれいだったので行った方がいいです。」と。ちなみに、この日では三俣山荘でて高天原まで会ったのはこの方1人だけです。

え?そうなんですね。池ではあんまり絶景って見たことないので、コースタイムもあって水晶池はパスするつもりでした。なぜか質問した答えが以外だったので行ってみることに。10分って書いてますが、5分位です。こんな感じでちょっと荒れてます。

すごい、絶景!なんだこれは。水晶池

すごい、なんて書いていいのか分からないほどきれい。水も透明。全く静かで湖面に水晶岳が写ってます。最初わかりませんでした、写真見てるみたい。

水面はこんな感じです。水晶岳の輪郭がきれいに刻み取られて見えます。

見上げて水晶岳はこんな感じ。

そして水面に逆さ水晶岳。いや~、これ水面に写ってます。

ほんとこんな出会いを教えてくれた女性の方に大感謝です。

北アルプス最奥の高天原へ

いよいよ山小屋も近づいてきました。少し顔をのぞかせる薬師岳の雄大さには舌を巻きます。デカすぎる。ほんと。

そしてとうとう、北アルプス最奥部の高天原に到着です。雲ノ平よりもさらに奥。秘境ですね。

もう言葉になりません。

そして高天原山荘。いやいや一度は泊まりたい。今日はそのまま温泉に入って戻りますが、山小屋苦手な私もここには泊まりたい。トイレもきれいでした。

高天原温泉へ

そしてお目当ての温泉へ向かいます。ここで今日2人目の方と会います。この方も一緒に温泉へ。

温泉は300円。女性専用1つと、混浴2つあります。

山荘から歩くこと20分。突然川が見えてきました。

そして河原の奥に温泉が見えます。左の目隠ししている方が女性用です。

温泉すごい!

これがその右隣の混浴です。実際には男性用でしょうかね。更衣室があります。

と、ここで温泉入る前にさらにその先の竜昌池へ行きます。竜昌池は、高天原温泉からさらに奥へ20分。地図はそこで終わりです。山荘のご主人に、竜昌池って行った方がいいですか?ってぶしつけな質問しちゃいまいたが、時間があればぜひって丁寧に教えてもらえたので、ちょっと期待しつつ。

ただの池と言えばそう見えるかもしれませんが、北アルプスの最奥の果てに来ているっていう感覚とこの快晴と静けさ。なんの音もない世界に入るとほんと不思議と神秘的に感じます。

水面も穏やかで、逆さ水晶岳じゃないですが、きれいに水面に反射してますね。

なかなか来れないので時間があれば行ってみることをお勧めします。

で戻って温泉です。先ほど小屋であった石川県から来られた方とお話ししながら温泉に入ります。これは最高ですね。景色もそうですし、野天ってのがほんと雰囲気を10倍にもよくしてくれます。

その方はここの温泉が好きで毎年来ているとのこと。今年で5回目らしいです。私も来る前は、一度は行ってみたいっていう思いでしたが、来てみると、ぜひまた来たいに変わりました。ほんと贅沢だなぁって思います。笑。

お湯加減もちょうどいい。ほんとほっこりしてこのまま山荘に泊まれればどんなにいいかって。ちょっとロングコースじゃなく日程余裕みてゆっくりしたいなぁって思いました。

川を挟んでもう一つの温泉があります。こちらは裸で移動するのもちょっと気が引けたので入りませんでしたが、いい雰囲気ですね。

いや~気持ちよかった~。ほんと最高でした。もっと入っていたいですが、長湯するともう歩けなくなるので、上がります。

で、高天原へ戻ってきます。高天原峠を越えて、雲ノ平へ行きます。

温泉入ってテンション上がりっぱなしです。高天原は湿原になっているので池塘がいっぱいあります。木道がきれいに整備されているので歩きやすいです。

高天原峠を超えて雲ノ平へ

ただ、ここからが大変でした。ずっと急な登りなんですねぇ。高天原峠までもきついですが、

さらに樹林帯の中をひたすら登ります。

確かに。高天原がだいたい標高が2161m。で雲ノ平は、標高2,500~2,700mの日本で最も高い位置にある溶岩台地です。そう、単純計算で500mくらい登り返しがあります。一山分ですね。

地図にハシゴって書いてますが、こんな感じの梯子が連続します。見ての通りそれほど危険ではありません。

ひたすら上ると、迎えるのは、水晶岳。大迫力。

さらに木道を伝って、登り続けます。

雲ノ平の森の道までくると、薬師岳。

ここら一帯が「奥スイス庭園」って名づけられてます。

確かに、庭園っぽいかな。

赤牛もきれい!

奥スイス庭園を進んでいくと、先に祖父岳がちょこんと見えます。岩苔乗越からただいまって感じですね。

薬師岳

赤牛岳、水晶岳。

奥スイス庭園を超えて、さぁ雲ノ平かと思いきや、もう一山超えます。笑。はい、この奥でした。

なんとか登り返して、とうとう見えました。日本最後の秘境、雲ノ平。

黒部五郎岳をバックにする雲ノ平山荘。かっこよすぎる。

折角なので、(というか中に入りたいので)食事します。

ザックは出入り口の横に置いて、食事は山荘の中に靴を脱いであがって頂きます。頂いたのはチキンライス。800円。これ。
お?ちょっといつものチキンライスとは違いますね。見た感じチキンがのってるだけ。注文してからご主人が一品ずつ丁寧に作ってくれます。山荘の中はホテルのようなきれいさ。とてもとても秘境の中の山小屋には見えないです。

むちゃくちゃシンプルなんですが、うますぎ。横の甘辛く煮こまれたショウガが絶妙です。ほんとまじでうまい。カレーもあるし、ほかの焼きそばとかも食べたいんですが、さすがに口は一つしかないので。

おいしかった~。ほんとおいしかった。

よかった~。日本最後の秘境というか、別に何があるって訳でもないですが、(何にもないのですが)この満足感はすごいです。

さぁ、戻りますかぁ。帰りたくない。でも時間は12時を回ってます。できれば15時過ぎにはテント場へ戻りたい。あ~、高天原山荘も泊まりたかったけど、雲ノ平山荘も泊まりたい。絶対泊まりたいです。

山荘の前がこの景観。もう何も言えないです。

戻りたくないけど、さようなら雲ノ平。

さぁ、最後は祖父岳登って帰りますか!?巻いて帰ることもできますが、一山位は登っておきたいですしね。

スイス庭園

雲ノ平から祖父岳へ戻る途中のスイス庭園へ寄って行きます。

もう絶景に慣れまくってしまいました。笑。薬師岳。

赤牛岳、水晶岳。

秘境の池塘

最高の天気に、最高の温泉、秘境の絶景。二日目にしてピークハントしてませんが、ほんと楽しい山歩きです。

三俣山荘からずっと携帯も圏外です。最近は山でも電波が届くところが多いのでずっと圏外って結構珍しいです。少しの時間ですが、雲ノ平に居るとなんにもありません。景色だけ。音もないです。普段はスマホの画面ばかり見てる私ですが・・・、なんにもないここにいる時間は不思議とすごく充実してます。なんでしょうね。必要なんでしょうね~こんな時間が。

さぁ、時間も無くなってきているので、最後は祖父岳に登って、黒部源流を経由して戻らないといけません。楽しすぎてずっとここに居たいのですが・・・。笑。

つづく。



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