立山縦走して真砂岳まで。文句なしの快晴で鉄板の絶景に酔いしれる山歩き。
2021/01/31
9月14日に立山に登ってきました。
立山は有名な山なのですが、正確には立山という山はなく、雄山(おやま、標高3,003 m)、大汝山(おおなんじやま、標高3,015 m)、富士ノ折立(ふじのおりたて、標高2,999 m)の3つの峰の総称になってます。日本百名山、花の百名山に指定されています。
富山県の最高峰です。あと、日本の3000 m超の山の最北端の山みたいです。
また、立山三山って言うと「雄山・浄土山・別山」を指すことになります。今回、立山三山の縦走をしようと計画したのですが、先に書いておくと時間がなくて、別山は登らず下山となりました。
今週末は一年で一番山が登山者で賑わうんじゃないかと思う三連休です。でも、予想では全滅?秋雨前線や台風の影響ですね。天気だけはどうしようもないですね。アウトドアが趣味だと本当に悩みの種になってしまいます。
で、って事ではないのですが、その前にということで立山に登ってきました。ちなみに私一人で行こうかという予定でしたが、かみさんも参戦することに。ちょうど二人とも仕事がお休みだったのです。笑。
立山黒部アルペンルート
起点は室堂になります。長野側の扇沢駅から立山黒部アルペンルートで移動します。まぁ、遠いと言えば遠いですが、車は扇沢までなので気軽ですね。
チケットは、事前にWEBから平日前売り券を買っておきます。これ、いいのは、
1)当日に当日券窓口に並ばなくて済む
2)一割引き
のメリットがあります。やっぱりなんだかんだ言って高いので一割引きは助かります。
前日までに買っておけば翌日以降使えるのでお勧めです!
で、お休みは14日の一日のみなので、日帰りになるのですが、始発だと7:30に扇沢出発です。室堂には9:00頃到着です。で、室堂の最終便が16:30なので、使える時間は7時間30分。
で立山三山を縦走しようとして引いたルートではコースタイムが7時間53分。う~ん、完全にアウトです。
まぁ、コースタイムより短く歩けるだろうということで、7時間30分で準備や休憩、はたまたみくりが池温泉に入ることまで考えてました。いやいや、先に書いた通り時間が足りなくて、途中で下山することになるのですが。。。
扇沢から室堂へ
さてさて、扇沢を7:30出発って事は、自宅を少しゆっくり出発できます。だいたい4時間を想定し、3時起床3時半出発です。2時起床だとちょっときついですが、3時起床だとだいぶ楽ですね。
順調に進んで、扇沢の手前、何匹もおサルさんを見つけます。なかなかふてぶてしいというか車が来て脇を通ってもも逃げるそぶりもないですね。
私もちょっとにらめっこしてみました。なんだこいつは?って感じでしょうか。
7時前に無事に扇沢駅へ到着。
紅葉シーズン前の平日ってこともあってか、一番上の駐車場に停めれます。とまってる車はだいたい20台位でしょうか。(無料の駐車場はチラッと見た限りほぼ満車でした)
7時台にまだ登ってないってのがちょっと違和感ありますが、天気予報通り、完璧な天気!いやいやこれは絶景が見れそうです。
先ほど書いた通り、平日WEB割の予約をしているので、スマホのバーコードを見せるだけで、1,2の引換・団体窓口でサクッと買えます。この日も当日券の窓口には30人くらいは並んでましたのでだいぶ早くなります。
扇沢駅でのトロリーバスの待ち時間には名物のお昼のお弁当を販売するプチ漫才が見れます。毎日各バスの出発前にやってるそうです。
まずはトロリーバスです。前売り券のおかげで前の方に並べたのでちゃんと座れました。って平日ですからみなさん座ってました。
黒部ダムからはやっぱり快晴!ダムの向こうには赤牛岳!登ったことありません。
そして名物の観光放水もやってます!しかしすごいダム作ってますよねぇ。これ老朽化したらどうやって補修するんだろう?なんて余計なことが頭に浮かびます。
でも、朝一番の便ですからほぼみなさん登山客です。まっすぐケーブルカーの改札へ向かいます。
しかし歩いてても、こんな光のグラデーションが気になったり、ほんと遠足気分です。ちなみにかみさんは黒部ダムに来るのは中学校の遠足以来みたいです。テンション上がってるのかと思いきや、なんと立山登るのにちょっと緊張してたみたいです。笑。
トロリーバスの次はケーブルカー。これ、真っ暗な中結構急斜面を登るので、ちょっとドキドキするんですよねぇ。
そして3つ目はロープウェイ。まぁ暇なんでいろいろ写真撮ってます。笑。
ちょっと雲がかかってますね~。やっぱりこの雪渓見えてくるとアルプスに来た~って感じです。
全部で1時間半くらいかかりますが、結構あっという間に感じます。途中で立山ブラックって書いたアイスクリームがあって食べたかったのですが、帰りの時間では営業終わってました・・。
で、到着した室堂です。これが立山のいいところなんですが、室堂バスターミナルを出るといきなりのこの絶景がスタートなんですよねぇ。雲一つないです。待ってました、この天気!みなさんお決まりの場所で写真撮ってますね。
ではでは、我々は階段上ってスタートします。
浄土山
今日は写真撮りまくりですね~。テンションは最初からガンガン上がっていきます。
まだ9月中旬ですが既に紅葉が少し始まってますね。チングルマの綿毛。黄色く色づいているのはイワイチョウでしょう。
後振り返って、奥大日岳をちょっとアップで見てみます。奥大日岳は200名山です。山容が結構いい感じなので登りたいって感じです。
まぁ最初から登る山は全部見えますね。まっすぐ見えてるのが雄山、3003mです。雄山を登るにはそのまままっすぐに進んで行けば大丈夫です。見えてる正面につながっているトレイルですね。
でも今日は最初は立山三山を登るつもりなので、まずは浄土山を登ります。
浄土山。改めてこうやってみると結構紅葉は進んでますね。あと1週間ちょっとかな?
登って高度を上げるたびに少しづつ景色が変わっていくんですよねぇ。それがまた楽しいです。
先に浄土山への分岐があるのですが、そのまままっすぐ進むと展望台があります。浄土山登る場合は上から見れるので通り過ぎても問題ないのですが、まぁテンション上がってるのでちょっと寄り道してみます。
おじさんが見えるところが展望台ですが、まぁ、手前から薬師岳、笠ヶ岳が見えてきました。いやいやガスもあっていい感じに見えます。
しかし展望台に着くとあっという間に雲の中に隠れてしまいました。溺れてるようですね。おじさんがさっきまで槍ヶ岳見えてたんだけどねぇ。って。まぁまだ時間あるし。
では分岐まで戻って浄土山を目指します。途中、剣岳がちょこっと見えました。おお、って感じですね。
浄土山への登り。この登りは一気に歩くのでちょっときつめ。でも距離は短めです。
中腹あたり。正直写真撮ってばっかりです。今のところコースタイム通り。ちょっとペース上げて歩かないと温泉の時間がありません。と言いつつやっぱり景色みると立ち止まって撮ってしまいますね。
浄土山の山頂付近。見えるのは北アルプス最深部の山々。さっきの雲はどっかに行ってしまったようです。
進んでいくと、ドーンと。右奥から去年歩いた薬師岳から五色ヶ原まできれいに見えます。
五色ヶ原はほんと天空の楽園ですね。手前のザラ峠に続く迫力。なんとも言えません。
さて、振り返ってこれから上る雄山を見上げます。これはかっちょええ。
立山研究所の後ろも展望台になっているので、もう一回見に行きます。
なんど見てもきれいですね。左には槍ヶ岳。笠ヶ岳から黒部五郎、三俣蓮華岳、薬師岳、大好きな山が勢ぞろいです。イイ感じで雲が広がっていて絶景感が増します。
雄山(おやま)
では、雄山を目指します。下に見えているのが一ノ越山荘。2705mまで下って2991mまで登り返します。
今日は標高差はそれほどないので、快適です。観光登山って感じですね。
みくりが池見えます。空の青が反射してます。(左がミクリガ池、右がミドリガ池)
高度を上げていくと、自分がドローンに乗ったかのような感覚です。左の龍王岳の迫力もすごい岩肌です。右が先ほど登った浄土山。
山頂までガレ場が続くので、落石に気を付けて新調に歩きましょう。しかし、観光客的な感じの登山者が多いので、合わせて慎重に歩いた方がいいですね。山歩きに慣れていない方は結構多かったです。
登る途中は結構強い風です。なにせ3000m級ですから。温度計を見ると10℃。この風を考えると体感5℃くらいでしょうか。
皆さんハードシェル、中にはダウン来てる人も居ます。手袋ももちろん装着。私はTシャツ+長T。
でもですねぇ、かみさんはずっとTシャツなんですね・・・。冬でもTシャツ来てる外人を町中で見かけますが、たぶんかみさんも同じように皮膚が厚いんだと思います。周り見まわしてもTシャツで登ってる人はゼロですよ。笑。まあ本人寒くないって言ってるので大丈夫なんでしょうね。
無事山頂です。三角点があるのは雄山2991mです。そして3003mのところに雄山神社があります。
雄山神社の参拝は500円です。鳥居の隣に人が待ってますので払って登るようです。日本三大霊山。
ちょっと違和感ありますが、山頂の雄山神社ではいろいろお土産物が買えます。笑。かみさんは御朱印を買ってました。500円。後で御朱印帳に貼ることができるみたいです。
大汝山
先ほど書いたように立山は雄山、大汝山、富士ノ折立をまとめた総称という事です。最高峰は大汝山の3015m。
ピークが3つと言っても、下から見上げた時の通りアップダウンはほとんどないに等しいですし、雄山から大汝山までコースタイムで20分ですからすぐに着いちゃいます。
室堂。ジオパークですね。ミニチュアみたいに見えてしまいます。
平日ですがこの天気なので、歩いてる人が結構いて、なかなかペースが上がらままです。ここまでほぼコースタイム。土日だと渋滞で進むのも大変みたいなので縦走される方は注意した方がイイかもしれませんね。室堂で一泊して早朝から登るのが一番です。
写真撮りまくりだからか、人の多さか、ここまでコースタイム通り。ムリに追い越すこともできないのでペースを上げるのは厳しく、でどこかで後半の時間を計算しないといけません。まぁトレランじゃないからそんなに急がなくてもいいですし。
って話してると、周りにいたカメラマンが一斉に撮影を始めました。ん?
あ、ライチョウです。天気いいのに出てきてくれるんですね~。ヒナと一緒でした。ちょっと動くのが早すぎてこれしかちゃんと撮れてない・・・。
富士ノ折立
そして最後の富士ノ折立へ登ります。これ。ちょっとアップになってるので大きさが伝わりにくいですが、中腹と山頂直下に人が見えます。それほど大きくはないです。
かみさんは下で待ってるって言うので私のみ登ろうと思いきや、「私もやっぱり登る」って。登るのはそれほど大変ではないです。地図上は危険のマークがあって岩稜、岩登りって書いてます。
振り返って大汝。左に槍ヶ岳まで見えます。大汝山の左には御前沢でサル又のカールってのがあるんですが、なんと、これ、氷河!(2012年に日本初の氷河に認定されたらしいです)日本にもあるんですね。2012年なのでつい5年前です。
ここも山頂は狭いので写真撮ったら下ります。
立山は登りましたが、立山三山では、この先に見えてる別山までが含まれてます。今日はそこまで行ければいいのですが・・・、
正面に見えてる真砂岳。時間的に厳しければ真砂岳の手前から大走りを通って雷鳥沢下るルートを取ればショートカットできます。
さすがにここから先までくると、登山者というか歩きなれてる人が多い感じになりました。ただ、既に後半なのでここから巻き返すのは厳しいか!?
真砂岳
振り返って富士ノ折立。室堂から見上げた時はそれぞれピークが分かり辛いですが、こうやってピーク毎見てみるとそれぞれ個性的です。
時間的には途中からうすうす感づいてましたがタイムオーバーなので、目の前に見ている別山は諦めて下山することに。明日仕事なので最終バスの時間に遅れる訳には行きません。
楽しかった~。ってまだ終わってませんが、正面に大日三山を見ながら下山。
最盛期もいいものだと思いますが、最初の少し紅葉ってのも趣があります。しっかりと残ってる緑とのコントラストがきれいに見えます。
そもそも前日計画の弾丸日帰りですから。笑。テント泊でまた来ればいいだけの話。
と言ってもここでテント張っている人がほんとうらやましいです。
そういいつつ、戻りますが、最後温泉に入るという楽しみもまだ残ってます。
雷鳥沢からの登り返しはちょっときついです。見上げると地獄谷。硫黄臭もすごくなってきます。
これはなんで枯れちゃったんだろう?硫黄というか火山活動でかな?
途中、きれいな池塘がありました。赤いので血の池と呼ばれてるみたいです。
そして、15時。ようやくみくりが池温泉へ到着です。みくりが池温泉は~16:00まで。最終バスが16:30です。15時なのでちょうどゆっくりできる時間になりました。やっぱり大走りで下山しておいてよかったです。
日帰り700円。いい温泉です。狭いのがちょっと難点。平日であればいいですが、土日だとどうなるんでしょう・・・。
温泉入ると、ポカポカですが、外は寒いのでちょっと厚着した方がイイかもしれません。
始発から終バスまで、正味7時間30分の立山でした。頑張れば立山三山を日帰りで歩けるかもしれませんが、人も多いので無理せず真砂岳から下山しました。ほんと天気に恵まれていい山歩きができました。
先日の会津駒ケ岳に続く快晴登山です。かみさんは自分が晴れ女だと強く主張してますね。笑。
時間 6:00(休憩含む活動時間)
コースタイム 6:38
距離 11.21km
獲得標高 957m
※温泉入ったみくりが池温泉までで計測。