北アルプスの最深部。鷲羽岳、三俣蓮華岳から双六岳へテン泊で!(その1)
2021/04/06
2016-07-23,24
ここ数年の山はすべて日帰りで、完全に日帰りハイカーと化してましたが、一応・・・、20台の頃はテント泊してました。どうしても山小屋で寝るのはちょっと抵抗があるので、独立したテント泊の方が好きでしたし、デカいザックで山を登るのも結構好きでした。
ただ、子供がいるとなかなか山で1,2泊する余裕もなく、あと仕事の関係(こっちがでかい)もあってず~と日帰り。そしてアルプスにも行けず。
でも先日の北岳に登って、当然みなさん山小屋かテント泊で(日帰りなんて1,2割位)登るのをみてて、どうにもやっぱりテント泊で登りたい!と思うようになってしまいました。仕事の関係も今年なくなりましたしこれはチャンスです!
知り合いにも「やっぱ山はテントで登ってなんぼよねぇ。」なんてよくわからないコメントもあって、勢いでザックを新調です。物を買うところから入るのが私流。笑。
今回は、GREGORYのバルトロ65です。言わずと知れた超人気ザックで、評価は最高じゃないでしょうか。店員さんも置いておくだけでどんどん売れるって言ってました。右が日帰りの時に使うBlackDiamondの22L。手前が移動の時に着替えとかをつめるPatagoniaのバック。よく見るとみんな紺&青系。
ザックのことを書き始めると長いので・・・(買うまで相当いろんなザックで悩みました)。ザック買った後は行きたい!って気持ちのみ。後は天気ですね。関東はなかなか梅雨明けしていないですが、北アルプス方面は週末天気がよさそうです。これもなかなか難しいので、いくつもの天気予報と最終的には直前のヤマテン見て決めます。
で、7月の23日、24日の一泊二日にしました。目的は、双六岳から槍ヶ岳を見る、超有名なあの写真の場所に行ってみようってことです。新穂高温泉から入ります。
この新穂高温泉の無料駐車場ですが、さすがに北アルプスの玄関口ってことだけあって、すんごい人気みたいで、ピーク時の噂では前日の21時頃には満車になるらしいということも。
さすがに満車は大変なので金曜日の夕方出発して、パジェロで前泊の車中泊をすることにしました。以前、車中泊用のマットを買っていたので初めて使います。
21時過ぎに駐車場へ着くと、おおむね6、7割埋まってるって感じです。半分以上は山に泊まっている方達みたいで車に乗っているのはその中でも3割位でしょうか。
駐車場は4段ありますが、2段目のところに仮設トイレが2つあるのでトイレも安心です。
でも私、実は車中泊だとあんまり寝れないんですよねぇ。よく爆睡できるって話を聞くとほんとうらやましいっす。
うつらうつらしながら明るくなってきたので、準備をして5時過ぎに出発しました。駐車場からアルプスの山並みが見えて、天気は良さそうです!なかなか山頂まで見える時少ないですからね。
GREGORYのバルトロ65ですが、おそらく出発で15kg位。昔は75LのLowAlpainのザックで結構いろいろ入ったので、まぁソロだし44歳のおじさんには1gでも軽い方がよいのでってことで65Lにしました。
結構入らないというか、やっぱり75Lにしておいた方がよかったかも?パンパンです。このザック、完璧なんですが、1点致命傷があります。自立できません。笑。これ、結構面倒です。
無料駐車場からですが、4段目の一番奥に連絡歩道があります。ここから10分位で登山指導センターまで行けます。道路も戻ると大変なので連絡歩道で行きましょう。
登山指導センターで、登山届を出します。所定の用紙とボールペンがおいてますのでみなさんここで書いてます。下山届もあります。
いよいよワクワクしますね。ロープウェイ乗り場の方から近道があって、そこから行けるんですが、間違えて、橋を渡って歩いてしまいました。
15kgってテント泊する人たちにとっては標準的というかそれほどでもないのですが、17年ぶり?の私にとっては肩にずっと重さがかかって最初からつらいっす。これ担いでずっと歩くのね~。やったるで~。でもゆっくり。
甲斐駒ケ岳の黒戸尾根に挑戦した時とは一味違ったチャレンジの日です。
もう7月も終わりに近づいてますが、林道歩きの間ヤマアジサイがよく咲いてました。
ここから入ります。登山口。でももうすでに肩が痛い・・。歩けるんかいな?
いつもは日帰りで身軽なのでサクサクと進んでいきますが、今日はそうはいきません。ゆる~い林道の傾斜ですが、だいたい周りのみなさんと同じペースで進みます。
今日は花の写真は少なめにして、山歩きにどっぷり浸かろう!って考えてます。林道わきのアザミがきれい。
林道途中で人が集まっているので何かとのぞき込むと、風穴らしいです。クーラーのような冷たい風が流れてくるのでちょっと休憩にはいいポイントですね。
ひたすら林道を歩きます。稜線にはガスが少しかかってますが、じきとれそうです。
黒戸尾根登った後、次の山を探していて、その時に笠ヶ岳日帰りを考えてました。日帰りでもいいですけど、ザックも新調したので一泊でもいいかも!
登山に集中だ!って言ってましたが、林道にもいろいろ花が咲いてます。
ソバナ。ツリガネニンジンかと思っていたらどうも少し違うみたい。なので調べないと花の名前は安易に書けないですね・・・。
タマガワホトトギス。これは初めて見る花です。わさび平小屋の周辺に咲いてました。
林道歩き終盤でわさび平小屋です。涼しげで夏らしくていい感じです。奥には野菜もあります。ここはそのまま進みます。
ずっと川沿いを歩くので、水の音を聞きながら歩きます。ミニ滝もいくつもあります。涼しくてゆっくり歩けるので最初のスタートではいいです。
おお、山が見えてきました。まだ双六岳までは見えませんが、なんて山だろうか。
いよいよ双六へ。ちなみに、今日もあんまりコースタイム見てないんですよねぇ。双六までは行けると思うのでそこまでは計画してます。双六岳も日帰りで行こうと思ってたので、65Lのザック背負ってもペースが落ちなければ、その先まで行けますし、双六でテント張って、空身で三俣蓮華岳も行けるか?なんて、ほんと超調子乗ってました。
この木は、弁慶か?すごすぎる。そもそもなんで川の中に?たぶん、木が先ですよね~。流れが変わったのか?なんてどーでもいいことを考えながら
鏡平まではずっと石畳ってイメージでした。でも歩きやすいです。登山道もすごく整備されています。さすが北アルプスの人気コースですねぇ。
朝の光はほんときれいです。この時期4時過ぎからうっすら、4時半くらいには歩ける明るさになります。6,7時位が一番朝の光がきれいです。横から光が入る感じです。
光が当たっているからだと思いますが、みんな太陽の方向を見てる気がするんですよねぇ。山に登ると光やあったかさもあって太陽をほんと身近に感じます。
何度か川を渡りますが、秩父沢は橋がかけられてて、きれいな水が流れてます。休憩するにはもってこです。鏡平まで2:30の標識があります。
双六岳は花の百名山です。花のスケールがほんとすごいんですよねぇ。それぞれの花がむちゃくちゃいっぱい咲いてます。おなか一杯。
クルマユリが咲いてます。(クルマユリとコオニユリ、そっくりですね。)
すんごい気持ちよさそうな草原と思ってると、熊のおどり場みたいです。疲れも癒されます。
私の中で花は一期一会というか、見たらその場で撮らないと次は咲いてないかも・・・て思ってましたが、今回だけはそれはないですねぇ。ほんとず~と咲いてます。クルマユリにしてもキヌガサソウにしてもほんとず~と。笑。
鏡池は、槍ヶ岳が水面に映る写真で有名です。確かに回りは木が高いので風がなく水面も穏やかなので写る確率も高いんだと思います。残念ながらガスです。
でもみなさん、池の前で槍ヶ岳がでるのを待ってるみたいでした。私も休憩がてら、ザックを下してみなさんと一緒に待つことに。今日は登るだけ。下山いらないってほんといい感じ。
しばらくすると、ガスの中から槍が見えてきました。なんて神秘的。池に写ることもなく、ほんの一瞬でしたが、10名前後の方たちで大喝采!
その後もしばらく待ちましたが、残念ながら槍は見えませんでした。でも大満足ですね。
チングルマの綿毛ですね。花が咲いているような感じに見えますよねぇ。
先へ進みます。ここからの登りはちょっとこたえるぜ。ガスで先が見えなくてよかった。笑。
まさに鏡平を超えて、その先ずっと双六小屋まで花が途絶えることはありませんでした。斜面を見ればいつもこんな感じ。
登り途中、デカいザックのおじさんとお話し。死ぬ死ぬって言いながら笑いつつ登ってました。いや~、分かるわ。楽しいもんねぇ。重いザック。どこまで行くのって聞かれたので、とりあえず双六小屋まで行って考えますって。そうか、やっぱり双六かぁ、と。おじさんはどこまで行くんでしょうか。
ミヤマトリカブト。いつもは毒毒しいってみてるトリカブトも、花畑にあると色が映えます。
これは、唐松岳にも咲いてましたが・・・、調べるとオオヒョウタンボクというらしい。赤い実になるみたいです。
弓折岳(ゆみおれだけ)2588mはすぐそこなんですが、ここはピークを踏まずに双六方面へ。みなさんやはり登ってないみたいでした。
さぁもう少し。頑張りましょう。ちょっと登れは双六方面の稜線が見えてきます。ガスがかかってますが、もう少し
ミヤマダイモンジソウ。花ってほとんどシンメトリーなんですが、こいつはなんでアンシンメトリーな花なんだろう。色もピエロっぽくて面白いし。
見渡す限り一面の花畑。いや~こりゃすごい。みんな立ち止まっちゃいますね。
クロユリベンチから双六方面。ここも反対側が花畑なんですが、ガスで真っ白です。
しかし、さすが北アルプスの最深部の入り口。山好きしかこないからか、みなさん完璧なマナーで頭が下がります。先週の唐松岳は入門編なので、上半身裸のトレランのおじさんから、八方池までのお手軽ハイカー、山頂近辺でも下りでガシガシ降りてくる人などカオス状態でしたけど、こちらはほんと歩いてて気持ちいいっす。
でも疲れた。ザックが重い。楽しいけど・・・。
そしてその奥に見えるのは、間違いなく鷲羽岳2924m。すげー。お昼の12時ですけど、どんより雲が低いです。
おお、今日は歩くのはここでおしまい。無理しないということで来たので。なにせ、15年以上のブランク考えるとテント泊ビギナーなので。
明日登る、双六岳。夕方ちょっと登ってこようかと思ってましたが、
こいつをグビグビ飲んじゃったので。550円/350ml缶。生ビールもありました。笑。
さっき途中であったおじさんと合流です。死ぬ―って言ってた割には、満面の笑みです。なんとこのまま三俣山荘まで行くそう。雲ノ平と黒部五郎に行きたいって言ってました。地図広げて二人でコースタイム計算しますが、ちょっとむりじゃね?って。
まぁ、テントしょって三俣まで行くって言うんですから健脚なのは間違いないですが。最後まで悩んで雲ノ平へ行くって言って、三俣方面へ。いや~ほんと山好きそうでした。話してるとほんと楽しそうだったので、私も三俣へ行こうかと考えましたが・・・。今日は無理せず。
20年前に買ったアライテントで我が家が出来上がります。グランドシートはないならないでもいいんですけど、今回のように砂地のテン場ばっかりじゃないのであると高いテントを大切にできるのでいいかと思います。
テント泊代、1000円。トイレも水も使えてなんて快適なんでしょう!
そう言えば、山でビール飲めるなんて、なんて幸せ?日帰りだと飲めないですし。って思いつつ、鷲羽岳をつまみに、4本も飲んじゃいました。疲れているのにちょっと飲み過ぎです。お蔭さまで19時前からぐっすり。
新穂高温泉が1,090mで、双六小屋が2,545mみたいで、標高差は1,455m。アルプスとしてはフツーの標高差なのでこれくらいは休憩入れつつ登れないとダメですね。
GAMINによると獲得標高で1,659m、14.7kmで、6:10です。(新穂高の駐車場から)コースタイムが7:40なので、ちょっと短めですね。でもほぼコースタイム通りと計画した方がよさそうです。
やっぱり日帰りでどれだけ歩いても、テント泊装備の重量を背負った場合いとちょっと体の使い方が違うなぁと痛感です。
でもいつかはまたテント泊を再開したいって夢はずっとあって、子供たちにも山に登るたびに、昔、お父さんはお母さんとテント背負って山登ったもんだよなんて言っていたりしましたが、今回ようやく念願叶いました。ほんと楽しい。
初日は花の写真ばっかりになりましたが、明日は北アルプスの中心、鷲羽岳へ登ります。明日の山登りも楽しそう。
つづく。