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北アルプスでの骨折事故から基本に立ち返って反省してみました。

      2021/04/06

前回の通り、北アルプスの朝日岳から下山中に左足の脛骨と腓骨を骨折する怪我を負いました。要は足の脛にある2本の骨の両方ですね。

登山20年以上やってて、まさか自分が、しかもこんな簡単な木道でこけて骨折するなんて夢にも思ってなかったです。

でもちゃんと無事に救助してもらえて病院で治療もしてもらえたのでラッキーだったんだと思ってます。

なんで骨折するような怪我をしたのかは運が悪かったと考えているのですが、登山開始したころはいろいろと気を使ってた部分も毎週のように登ってるといい加減になっていた部分もあって反省点も多いです。

なのでこの機会にまとめてみました。

準備

登山する前の準備です。

トレーニング

持論ですが、怪我を防ぐ何よりの準備は日々のトレーニングだと思ってます。山行の頻度が多い場合には自然とトレーニングになるとは思いますが、なかなか行けない場合には基礎体力の維持が欠かせないと思います。

私はちょうどランニングにはまっていたこともあって、山行以外に月に150km程度のランニングをしてました。まぁでも怪我してしまいましたが。笑。

骨折から復帰すれば、またトレーニング再開したいと思ってます。

登山届

これは必須ではるものの、正直出していない時もあったりしましたので、これからは必須ですね。

道迷いなんかでルートから外れた場合や滑落の場合、かつ携帯が圏外の場合には救助を呼ぶことができません。歩ければGPSや地図を頼りに進むことができても、今回のような骨折の場合は無理なので、家族からの救助要請を期待するしかありません。

他の手段として以下も一応あります。

ホイッスルでのSOS
夜だったらヘッデンを使ったSOS

そうなると、家族が私の登っている山(ルート)を知っている、または、私が登山届を提出していることが必須になります。

紙での提出だと登山口がいろいろあったり回収に時間がかかったりしますが、最近はネットでも提出できるようになっているので、活用してみたいと思います。

オンラインで登山届を出そう! 山と自然ネットワーク コンパス

悩ましいのは、登山届の通りに歩かない場合もあるって事ですね。ロングルートを計画しつつ、体力や天候の影響でエスケープして別ルートへ下る場合など。この場合は、紙の登山届だと無理ですし、家族にエスケープルート含めて説明することも難しいと思います。コンパスを利用していると歩行ログが共有されるので便利ですね。

山岳保険

山岳保険です。これは加入してませんでしたので、加入しようと思います。なんで加入してなかったかと言うと、保険は入らないといけないなぁと思いつつ、まぁ後でいいかと考えてたのがすべてですね。

実際、今回の山行の前にも入ろうとしつつ、先送りしてました。

今回は県警ヘリで救助されたのでヘリ救助の費用は掛からなかったのですが、県警ヘリがいつも来てくれるとは限りませんので、その場合には民間ヘリをお願いするしかありません。またヘリでの救助ができない場合には担ぎ上げ救助に頼らないといけません。

民間の場合には当然費用がかかるのですが、ヘリでざっと100万くらいと言われてます。とても簡単に払える額ではありませんので。

日本山岳救助機構会員制度(略称「jRO(ジロー)」)

ちなみに調べてみると、加入できそうな山岳保険はいくつかあるようです。それぞれの保険で救助費用のみのものや、その後の入院費用まで賄ってくれるようなものもあるので検討してみたいと思います。

私は県警ヘリで救助してもらったのでラッキーだったのですが、そうはいっても県警ヘリがタダという訳ではなく、請求されないまでもほぼ同じ額が県警負担になるという事です。そうなると今回では80万程度はかかっているはずなので、お世話にならないにこしたことはありません。

ちなみに救助要請の際に県警ヘリでとか指定できませんので。私も救助お願いした時には多額の出費を覚悟しました。

医療保険

これは入ってるかたは多いのではないかと思います。私は、実は・・・、ちょっと前に全部解約してしまってました。笑。

でも自動車保険(ソニー損保)の「おりても特約」に入っていたので保険がでます。入金が日額5,000円で、手術が5万、通院が1,500円で180日までだそう。これで20万以上になるのでほんとよかった。笑。

今回の骨折でかかった費用はざっと70万くらいです。ただ、実際には高額医療費の支援制度というのが健康保険にあるので、自分の収入に応じて限度額が決まってますので、限度額を超える範囲はすべて健康保険でカバーしてもらうことができます

それでもかなりの出費になるのは変わりないので、保険があるとほんとに助かります。

新潟の病院での入院(3万
地元での病院での手術、入院(60万
新潟までの送迎や車の回収、その他諸費用(8万
ざっと70万。

入院は7月22日~8月22日までの1ヶ月。

※当然この後の通院費がかかりますし、1年後に再手術が必要なので、100万に届く勢いです。大部屋で差額ベット代とかもかからずこの費用ですので・・・怪我は高いです。

所持品

山行の際に持って行った方がいいと考えたもの。いずれも登山の初心者用の本なんかにあるものですが。

地図、コンパス

昔は持って行ってましたが、最近はスマホの地図アプリのみで行ってました。GPS連動していて便利ですし。今回もルート外れてしまった後はすぐに自分の位置を確認することができました。ただ、電池切れや紛失もありますし、GPSもズレる時があるのでやはり王道の地図とコンパスは必須ですね。

GPS

救助をお願いする時に自分の居場所を伝えないといけません。私は見晴らしの良い分かりやすい場所だったのでよかったのですが、少し周りに木があったりして上空からの目視が難しい場合にはGPSの移動経度情報を伝える必要があるようです。

ホイッスル

今まで買おうと思ったことはなかったのですが、骨折の少し前にルートを外れていた事もあって、やっぱり重要かなと感じました。ただ、SOSの吹き方、応答の吹き方があって、それ知ってる人ってどれだけいるのかどうか。

少なくとも私は知りませんでした。

SOSは、1分間に6回(10秒に1回)の割合でホイッスルを鳴らす。そのあとで、1分間休む。これを繰り返し行なう。
応答信号は、1分間に3回(20秒間に1回)の割合でホイッスルを鳴らし、1分間休む。これを繰り返し行なう。

三角巾

緊急用としてテーピングは持って行ってましたが、実際には三角巾があるのとないのでは大きな違いかなと思います。山小屋から来てもらった救助の方に三角巾を使って副木(テントのポールとストック)にしました。
持っていれば他の人がケガした際にも使えると思います。

痛み止め

頭痛薬と兼ねてナロンエースを持ち歩いてました。今回も飲んでます。でもロキソプロフェンの方が効きがいいと思いますので次回からは常備しようと思います。なにせ足の骨折でもむちゃくちゃ痛いですから。

食料・水

多少余分に持っておいた方がいいですね。

エマージェンシーシート

今回は、夏ですし、超快晴の陽気でした。倒れたところは湿地帯なので全身ずぶ濡れなんですが、寒くもなく救助を待てましたが少しでも気象条件が異なれば大変だったと思います。

ツェルト

持ってないですね。昔はエマージェンシーシートとかを持って行ってましたが、使ってしまって以来買ってませんでしたし。ビパークする場合を考えると日帰りの場合には必須かなと感じます。

副木

今まで持って行こうなんて考えたこともありませんでしたが、実際に骨折してみると、副木のありがたさが身にしみます。

これ、今回はテント泊だったのでポールを使いましたし、雪渓が残っていたのでストックを持ってきたのですが、日帰りだとテントポールもなければ、普段はストック使わないので副木になるようなものがありません。
ちょっと嵩張るかもしれませんが、持って行っておこうと思います。(サムスプリントで検索するとでてくると思います)

通信端末

結局のところ、肝は救助要請ができるかどうかですが、携帯圏外のところはまだまだ多いです。今回のルートはほぼ圏外でしたし。

で、そうすると衛星通信端末しか残りの選択がなくなるのですが、検討の価値はあるかなと感じます。

ガーミンinReach Explorer

でも、いかんせん情報が少なくてまだ調べ切れてません。

新しいサービスにここヘリってサービスもあります。これ、ちょうど山行前に入ろうかなって検討していたところだったのです。ただ、気になる点もあって、実際に入るかどうかはまだ未定です。

20年以上登ってて、初めての怪我です。もしかするともう二度と怪我しないかもしれませんし、すぐにするかもしれません。もともとビビりなのでなるべく安全なルートを歩くように心がけてますが、もっと慎重になって回復後にはまた元気に山に登ろうと思ってます。

参考になれば私の怪我も役に立つのかなと思って整理してみました。



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